<span style="font-weight:bold;">地球環境保全のための2つの国際条約の署名開始</span>
改訂2版「eco検定テキスト」(東京商工会議所編著)からの引用。
(1)「気候変動枠組条約」
各締約国には、
- 温室効果ガスの排出量を1990年の水準に減らすための排出抑制や吸収・固定化のための措置を講じ、
- その結果予測に関する詳細な情報を提出し、
- 締約国会議で定期的に審査を受けることや、
- 先進国の途上国への資金・技術援助の実行などが規定さえています。
(2)「生物多様性条約」
- 地球上の多様な生物とその生息環境を保全し、
- 生物資源を持続可能な形で利用すること、
- 遺伝子資源を公平に利用することを目的とした国家戦略、計画の作成、
- 自国の保全上重要な地域や生物種のリスト作成、保護区などの設定、
- 技術移転、資源援助などを規定しています。
p.87
気候変動枠組条約と生物多様性条約。2つとも何度も登場しています。環境問題の核といっても過言ではないでしょう。この二つの条約の署名が、この地球サミットから開始されています。
気候変動枠組条約の温室効果ガスの排出量基準年が1990年であることは覚えておきましょう。
日本が、高度経済成長期のつけとして、公害などの環境汚染問題で注目を浴びていたのが、1960年から1970年です。対策法令は、ほぼ1980年ぐらいまでにほぼ整備され、1990年代初頭の日本は、かなりの省エネ社会が実現されていました。
従って、日本としては、基準年がもっと前に設定したかったのですが、日本の希望は叶えられませんでした。
現在の目標である6%削減がいかに厳しい条件であるかが理解できると思います。