運動の法則

 (財)エネルギーセンター編「エネルギー管理士試験講座 熱分野・電気分野共通〈1〉エネルギー総合管理及び法規」からの引用。

慣性の法則
 外部からの力が働かないか、あるいは働いていてもその合力が0である(力がつり合っている)ならば、静止している物体は静止し続け、運動している物体は等速直線運動を続ける。物体のもつこの性質を慣性といい、この関係を慣性の法則(または運動の第一法則)という。


力と加速度
 物体に働く力の釣り合いが破れたときには、それまで静止、または等速直線運動をしていた物体の運動状態が変化し、加速度運動に変わる。このとき、質量mkg〕の物体に働く力FN〕と加速度am/s^2〕との間には次の関係式がある。
F=ma
 この式を運動方程式という。


質量と重さ
 上記運動方程式より、同じ力が働いている場合、質量が大きな物体ほど加速度が生じにくい、すなわち、現在の運動状態を変化させにくいということがわかる。したがって、質量が大きいほど慣性も大きいことになり、質量は慣性の大きさを表すものといえる。
 地上では物体は質量に関係なく、重力加速度gm/s^2〕で落下するこれを運動方程式に代入すると、
F=mg
が得られる。この式は、物体の働く重力の大きさ、すなわち物体の重さが、地上での重力加速度が一定とみなされる場合には、質量に比例することを表している。