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人口増加が意味すること

 環境問題を考えていると、どうしても人口増加がポイントに思えてくる。とある学会で農学関係の教授が話していたが、我々日本人が考えているような爆発的な人口増加はもう収まってきているそうだ。欧米人は、もうそのことに気づいていて、なぜか日本人だけが認識できていないと言っていた。
 その根拠は、人口増加といえば、なんといってもアジアなのだが、その東南アジアでも急速に近代工業化が進み、農業が後退しているという。一次産業の生産性の悪さ(特にここでは農業を指している)をどこの国の人でも気づき始めていて、子どもに農業を継がそうとはしないそうだ。近くにある工場で働かせた方が、収入が高く、なおかつ確実に金が入ってくる。こうして農業人口が減ってきているそうだ。労働力をたくさん必要とする農業から人々が離れれば、子どもたくさんつくる必要もなく、人口も減少に転じてくる。こうした流れが現実にもう起こっているとのこと。
 さて、人口が減少傾向に進むとどうなるのだろうか。環境面ではよい方向に進むのかも知れないが、経済的には右肩上がりを維持できなくなるのではないだろうか。
 今起こっている百年に一度といわれている不況のなか、アメリカの自動車会社ビッグスリーの経営が行き詰まったのは、サブプライムローンによる貸し付けしぶりと石油の高騰から、ガソリンをじゃぶじゃぶ使う車が売れなくなったからだ。アメリカの現状をよく知っているわけではないが、先進国であるアメリカでは、人口増加率はそれほど高くはないはず。これが、日本のように、人口減少がもう始まっている国で同じような失敗を繰り返せば、アメリカどころではないダメージを受けることになるような気がする。
 今後、市場が拡大すると思われている国々では、今後も人口増加が続くと見ている方が多いのではないだろうか。しかし、それが間違いだとしたら・・・。本当の意味での持続型社会を構築するためには、人口減少社会での経済市場モデルの構築が必須だと思うのだがどうであろうか。