今週のトーキング・with・松尾堂(その2)

 最近、本探しの元になっているのが、このトーキングwith松尾堂という番組である。毎回、テーマに合わせてゲストが設定されているのだが、作家が出演することが多い。三浦しをんさんは、「走る」をテーマにしたときにゲストとして登場された。その後、彼女のエッセイや小説を読みあさっている。この回に紹介された「風が強く吹いている」は箱根駅伝を数倍楽しく観戦するためのアイテムとして自分の宝物になった。彼女の文章は、池波正太郎タイプであり、センテンスが非常に短い。池波正太郎の文章を劇画調文章と表現したくなるときがあるのだが、まさしく漫画の吹き出しに言葉がちりばめられた感じの文章を三浦しをんさんも書く。従って、すごく読みやすい。
 角田光代さんは、俳優の佐野史郎さんがゲストで出演されたときに写真プリントをそのまま束で持ち歩く方と紹介された作家だった。作家がどうやってイマジネーションをふくらましていくのか、以前から興味があった。自分の撮った写真を持ち歩き、そこからどうやってイマジネーションをふくらませるのか?番組で紹介された「これからはあるくのだ (文春文庫)」を読んでみた。そしてその文章のうまさと構成の良さに驚いた。
 まだ読んでいないのだが、同じくこの番組のゲストとして出演されていた村山由佳さんの「W/F ダブル・ファンタジー」も購入済みだ。
 今回の絲山秋子さんの本も早速読んでみたいと思っている。本屋で少し立ち読みした限りでは、絲山さんの文章はどうも奇抜というか、創造を絶するもののような予感がした。