シングル・モルト・ウィスキー
村上春樹著「もし僕らのことばがウィスキーであったなら (新潮文庫)」からの引用。
それぞれにきりっとしたパーソナリティーがあり、アロマによって生産地が特定できるというのも、シングル・モルトの素敵な特長のひとつである。スコッチではそれができない。シングル・モルトの世界には、ワインと同じように、パーソナリティーというものが厳然と存在する(想像がつくように、それは蘊蓄の温床ともなりうる)。だからスコッチには氷を入れてもいいけれど、シングル・モルトには氷を入れてはいけない。赤ワインを冷やさないのと同じ理屈で、そんなことをしたら大事なアロマが消えてしまうからだ。アイラのシングル・モルトには、とにかく根強いファンが多い。クセはあるが、このクセが文字どおりくせもので、一度好きになったら離れられなくなる。
恥ずかしながらシングル・モルト・ウィスキーを飲んだことがない。この文章を読んでいると、どうしてもアイラ島のシングル・モルト・ウィスキーが飲んでみたくなる。
昨日、浅草の松屋で会社帰りに調べてみたら、一本1万円前後で2種類のシングル・モルト・ウィスキーが売っていた。
この本によると、アイラ島には七つの蒸留所があるらしい。七つのシングル・モルト・ウィスキーは下記のとおり。