2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧

エルヴィン・シュレーディンガー著「生命とは何か」(岩波新書)

ジェームス・D・ワトソン、アンドリュー・ベリー著「DNA (上)―二重らせんの発見からヒトゲノム計画まで (ブルーバックス)」の中で、著者ワトソンが、エルヴィン・シュレーディンガー著「生命とは何か」がきっかけで、生物学の世界に入ったという記述があっ…

アイザック・ニュートン(3)

E.オマール著「不思議な数eの物語」より引用。 に対して、パスカルの三角形の係数はである(アイザック・ニュートン(2)参照)。(式をの累乗に展開するときこれらの係数を使うと、 が得られる。ところでこれは初項が1で公比がの無限等比級数に過ぎない…

アイザック・ニュートン(2)

E.オマール著「不思議な数eの物語」より引用。 の展開式は、無限に多くの項を含む;すなわち無限級数となる。これを見るため、パスカルの三角形を前とはちょっと違う形で書いてみよう。 n=0: 1 0 0 0 0 0 0 n=1: 1 1 0 0 0 0 0 n=2: 1 2 1 0 0 0 0 n=3: 1 …

アイザック・ニュートン

E.オマール著「不思議な数eの物語」より引用。 アイザック・ニュートンはガリレオが死んだ年、1642年、のキリスト降誕祭の日(ユリウス暦による)にイギリス、リンカーンシャーのウィルスソープで生まれた。この一致には象徴的意味がある。なぜなら、ガリ…

ルネ・デカルト

E.オマール著「不思議な数eの物語」より引用。 17世紀の始めの頃、何人かの数学者が独立にこの問題を解こうと企てた。その中で有名なのがピエール・ド・フェルマー(1601-1665)とルネ・デカルト(1596-1650)である。この二人とブレース・パスカル(1623-…

川口市立科学館

先週の金曜日、埼玉県産業技術総合センターの研究発表会を聞きに行ったついでに、併設されている川口市立科学館を見学した。入場料は、大人200円、小中学生100円と格安の割には大人でも遊べる体験型装置がいくつも置いてあり、なおかつ説明員の方がやさしく…

不定形

E.オマール著「不思議な数eの物語」より引用。 無限大の記号を普通の数として使うことはできない。例えば、式でとするととなる。の積はやあはりで、にある数を足してもやはり、したがってとなる。が普通の数なら普通の算術法則に従って、この式は単純に1…

極限を持つもの持たないもの

E.オマール著「不思議な数eの物語」より引用。 数列について極限操作がどのような結果を生むかは具体的に予想できる。しかし、極限値がいくつか、あるいは極限値が存在するかどうかすらすぐに分からないことが多い。例えば、数列(に対して)はのとき極限…

アインシュタインは有神論者だったのか?

リチャード・ドーキンス著「神は妄想である―宗教との決別」からの引用。 もっとも頻繁に引用されるアインシュタインの所見の一つに「宗教なき科学は足萎えであり、科学なき宗教は盲目である」がある。しかし、アインシュタインはこうも言っているのだ。 もち…

トンデモの団体がまたひとつ?

NATROMの日記をチェックしていたら、なんか微妙に考え方が違っている団体が号外を出したらしい。おかしな所については、NATROMさんが指摘しているのであえて付け加えないことにする。しかしこのTEAM GOGOという団体、発起人にまったく科学者が入っていない。…

極限値

E.オマール著「不思議な数eの物語」より引用。複利計算の総額を表す式が が無限大に近づくとき数列が極限値に近づくということは、が大きくなるにつれて数列の項が限りなくに近づくことを意味している。別の言い方をすれば、数列の十分遠くまでいく(すな…

tex記法の下書き(2)極限値・順列・組合せ・微分・微分方程式・和・数列・積分

はてなブログに数式や化学式を書き込むとき、tex記法を使うのだが、全てを覚えているわけではないし、使用する頻度もそう多くない。従って、早い話が表記法を忘れてしまうのである。 そこで、簡単なものだけでもメモって置こうと思う。 (1)掛け算・割り算…

複利計算からeへ

E.オマール著「不思議な数eの物語」より引用。複利計算の総額を表す式がであることを昨日引用した。今日はその続きである。 1年に1度でなく数回利子加算をする銀行もある。例えば、年利5パーセントで半年ごとの複利のときには、銀行は年利の半分を期間…

tex記法の下書き (1)掛け算・割り算・上下付文字・分数・平方根

はてなブログに数式や化学式を書き込むとき、tex記法を使うのだが、全てを覚えているわけではないし、使用する頻度もそう多くない。従って、早い話が表記法を忘れてしまうのである。 そこで、簡単なものだけでもメモっておこうと思う。 (2)極限値・順列・…

複利計算と単利計算

E.オマール著「不思議な数eの物語」より引用。 年5パーセントの複利が付く口座に100ドル(元本)を預けることにしよう。1年後の残高はドルとなる。銀行はこの新しい額を、同じ利率でたった今預けられた新しい元本と考えるであろう。2年目の終わりに…

連続値域への拡張

E.オマール著「不思議な数eの物語」より引用。昨日のつづきです。昨日の記事はこちら。 彼(ネーピア)の考えの道筋は次のようであった:任意の正の数を、ある与えられた数(後に底と呼ばれることになる)の累乗として書くことができるなら、数の掛け算、…

等比数列と等差数列

E.オマール著「不思議な数eの物語」より引用。 例えば、数列1,2,4,8,18,・・・は公比2の等比数列である。公比をqと書き、1から始めれば、数列の各項は等々(第n項は)となる。ネーピアの時代のはるか以前から、等比数列の各項と対応する公比の指数との間…

標準代謝量及びエネルギー消費量から見た人類

平成7年度環境白書からの引用。 人類を標準代謝量から見てみよう。標準代謝量とは、安静状態でのエネルギー消費量であり、一般に単位時間当たりの酸素消費量で表される。 恒温動物の標準代謝量を調べ、体重との関係を見てみると(第1-1-12図)、一定の関係が見…

凶悪犯罪の増加はほんとうか?

昨日書いたとおり、E.オマール著「不思議な数eの物語」の引用方法でまだ悩んでいるので、今日は小ネタを書く。 最近、ニュースなどを見ているとニュースキャスターなどが凶悪犯罪の増加を指摘するのだが、本当なのだろうか。そこで、グーグルで「殺人事件 …

16世紀から17世紀初めまでの変革期

E.オマール著「不思議な数eの物語」より引用 16世紀と17世紀の始めとに、あらゆる分野で科学の知識が大きく発展した。幾何学、物理学、天文学は遂に古い教義から解放されて、人々の宇宙の理解を急速に変えた。コペルニクスの地動説は、教会の権威に1世紀近…

科学報道を見破る十ヶ条

松永和紀さん著「メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学 (光文社新書)」からの引用。 懐疑趣致を貫き、多様な情報を収集して自分自身で判断する。 「○○を食べれば・・・・」というような単純な情報は排除する 「危険」「効く」など極端な情報は、ま…

はしかの流行は予想されたこと

サイエンスポータルサイトのレビューの転載。 はしか(麻疹)が若い世代に流行し、休講措置をとる大学が相次いでいる事態に対し「予想されていたことで、意外なことだとは思っていない」という村上陽一郎・国際基督教大学大学院教授の論説が、読売新聞6日朝刊…

懐古主義

松永和紀さん著「メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学 (光文社新書)」からの引用。 どうも最近の日本社会は、様々な局面で、「昔はよかった」という懐古主義に陥っているようです。少年犯罪の凶悪化」とよく言われますが、実際にはそうとはいえな…

現代の味噌はアメリカ文化の産物

松永和紀さん著「メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学 (光文社新書)」からの引用。 日本貿易振興機構(JETRO)アジア経済研究所研究員の佐藤寛さん(現・同研究所開発研究センター専任調査役)が、月刊誌「クロスロード」2004年8月号で…

有機・無農薬野菜は本当に安全?

松永和紀さん著「メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学 (光文社新書)」からの引用。 ローソンは子育て中の働く女性をターゲットにした新型店舗を今春めどに開店し、新業態として本格展開する。乳幼児から就学前児向けに有機・無農薬野菜による離乳…

無添加石けん

松永和紀さん著「メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学 (光文社新書)」からの引用。 先日テレビで、環境と体によいといういわゆる”エコ商品”の商談会があった、というニュースを報じていました。紹介されたいくつかの商品の中に、「体にいい無添加…

キレる子どもの原因は?

松永和紀さん著「メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学 (光文社新書)」からの引用。 コンビニ業界最大手のセブン-イレブンは2006年5月、調理パンで使用しているハムやソーセージ類から「リン酸塩」を追放しました。リン酸塩は決着力や保水性を高め…