2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧

イギリスの法と慣習

白田秀彰著「インターネットの法と慣習 かなり奇妙な法学入門 [ソフトバンク新書]」からの引用。 イギリスは「法の支配」(rule of law)という言葉で示されるように、王様(行政部&立法部)が法のチェックに従っていたけど、17世紀末の名誉革命のときに…

英米法と大陸法の歴史的背景

白田秀彰著「インターネットの法と慣習 かなり奇妙な法学入門 [ソフトバンク新書]」からの引用。 法律を大きく分けると、英米法と大陸法に分かれる。 英米法の特徴は、判例主義で、議会が作る法律よりも伝統に根ざした裁判所の判断の法が偉いという仕組みに…

法って何だろう?

白田秀彰著「インターネットの法と慣習 かなり奇妙な法学入門 [ソフトバンク新書]」からの引用。 イギリスでは、議会が作る法律を「statute」、裁判所が長い歴史の中で作り上げてきた判例法を「law」と呼んで区別している。本当の意味での「law」は、人間が…

書証の紹介2

今回は琉球大学の教育学部道田助教授のホームページ。現在までで、1078冊もの書評が掲載されている。今後も増えていきそうな勢いです。 読書と日々の記録

白田秀彰著「インターネットの法と慣習」(ソフトバンク新書)

インターネットの法と慣習 かなり奇妙な法学入門 [ソフトバンク新書]作者: 白田秀彰出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ発売日: 2006/07/15メディア: 新書購入: 9人 クリック: 222回この商品を含むブログ (154件) を見る まだ、読み始めたばかりな…

相似と相同

スティーブン・ピンカー著「言語を生みだす本能」からの引用。 生物学では、類似性を二つに区別する。「相似」的な特徴というのは、進化の木のべつべつの枝で発生する器官が機能を共通することをいう。相似的な器官は、厳密にいえば「同じ」ではない。鳥の羽…

脳と創造性

昨日、オルガテクノ2006の特別講演で、茂木健一郎氏の話を聞いてきた。1時間あまりの講演だったので、さわり部分しか話はなかったのだが、いくつか感じたところがあるので、メモっておくことにした。 まず、「脳は、ある程度の規則性を持ち、ある程度不…

携帯電話:電磁波の影響

読売新聞の記事。「金属の天井や壁のある空間では、携帯電話などの発する電磁波が反射するため、発信源から距離をとっても、必ずしも弱まらない」という内容。 携帯の電磁波、優先席離れても影響変わらず…東北大 「電車内での携帯電話の電源オフは、優先席付…

言語とヒト以外の動物の伝達システムとの違い

スティーブン・ピンカー著「言語を生みだす本能〈下〉 (NHKブックス)」からの引用。 言語もヒト以外の動物の意思伝達システムと明らかに違っている。ヒト以外の動物の伝達システムは、三種類の設計のいずれかを基本にしている。有限個の鳴き方(肉食獣がきた…

文法遺伝子の定義

スティーブン・ピンカー著「言語を生みだす本能〈下〉 (NHKブックス)」からの引用。 ニューロンを導き、軸索と標的ニューロンを結べつけ、つながりを維持する分子とは、タンパク質である。タンパク質の構造は遺伝子が決定する。遺伝子とは、染色体のなかのD…

左ききと言語回路

スティーブン・ピンカー著「言語を生みだす本能〈下〉 (NHKブックス)」からの引用。 歴史上のあらゆる時代、あらゆる社会において、人間の90%が右ききである。また、人間の大半は、右手(左脳)を優先させる優性遺伝子のコピーを一つ、または二つ持ってい…

言語獲得の臨界期

スティーブン・ピンカー著「言語を生みだす本能〈下〉 (NHKブックス)」からの引用。 周知のとおり、幼児期に母語を覚えるのに比べて、大人になってから外国語を覚えるのははるかに難しい。大人の大半は、外国語を完全にマスターできずに終わる。とりわけ音素…

赤ちゃんの脳の成長過程

久々にスティーブン・ピンカー著「言語を生みだす本能」からの引用。ピンカーは、「人間の赤ん坊は、脳の組み立てが完成する前に子宮から追い出される可能性が高い。」といっている。他の霊長類が寿命の何パーセントを胎内で過ごすかということから、人間の…

ためしてガッテン「環境ホルモン」から見えてきたもの

先月放映されたためしてガッテン「環境ホルモン」を見てから、NHKのすべての番組、ニュースも含めてエンターテイメントショーに見えて仕方がない。科学番組のコメンテーターが話している内容も構成されているのだなと思ってしまうし、ニュースで流される…

魚の性転換と社会性

桑村哲生著「性転換する魚たち」によると、ホンソメワケベラは、一夫多妻制の魚で、オスが死んでしまうと、一番大きいメスがオスに性転換するらしい。二番目以降のメスは性転換しない。また、キンギョハナダイは、群れのなかに複数のオスが存在し、オスたち…

書評

本を買うときに、参考にするものの一つに書評がある。特に、科学関係の本は、内容が面白いものかどうかの他に、われわれ一般人が読んで理解できるものかどうかも重要なファクターになると思う。「一般人が理解できる」という評価は非常に難しく、個人によっ…

放射線利用

毎日新聞の「放射線:香辛料の照射「検討を」 原子力委部会が報告書」という記事。 放射線:香辛料の照射「検討を」 原子力委部会が報告書 原子力委員会の食品照射専門部会は13日、殺菌などを目的に香辛料に放射線を照射することの評価・検討を始めるべき…

松永和紀さんの存在

松永和紀さんの最新刊「踊る食品の安全−農薬から見える日本の食卓」を先日購入した。松永さんに関しては、FOOD SCIENCEの「松永和紀のアグリ話」と本を読むぐらいしか接点はないが、専門知識が必要な農薬の話題を一般の我々にわかりやすく解説し…

内分泌かく乱物質と内分泌かく乱作用

環境ホルモン濫訴事件:中西応援団掲示板で、「環境ホルモン学会は、学会なのか?」が話題になっていた。環境省が行ったSPEED’98において、通称環境ホルモン学会(日本内分泌かく乱化学物質学会)が果たした役割は大きかったと思う。環境省が作成した…

SPAフェスタ2006〜健・美・快・活〜

それと、昨日東京ビッグサイトの自治会フェアーを見に行ったのだが、その隣で、「SPAフェスタ2006〜健・美・快・活〜」なるものが開催されていた。これがどうも怪しい展示ばかりで・・・、まとなものもあるのだが、半数は怪しい展示に思えた。ゲルマニウムの次…

一酸化炭素中毒の後遺症

昨日、別件で、一酸化炭素に麻酔作用があるかどうかを調べていたら、こんなサイト(一酸化炭素中毒の奇跡 )を見つけた。一酸化炭素中毒で、旦那さんとお腹にいた子どもを亡くし、自分も一酸化炭素中毒の後遺症に苦しんだ体験記が綴られている。無菌性髄膜炎…

炭水化物の必要性

高橋久仁子著『「食べものの神話」の落とし穴』からの引用。 たくさんの米飯を少量のおかずで食べていた頃、「ご飯は残してもいいからおかずは食べなさい」と言われたものでした。炭水化物であるデンプンが多いご飯よりも、タンパク質や脂肪の多いおかずが重…

炭水化物

高橋久仁子著『「食べものの神話」の落とし穴』からの引用。食品に関しての基礎資料をアップするのをさぼっていたので、今後追々ブログに追加していきたい。高橋久仁子先生の『「食べものの神話」の落とし穴』の序章は、以前掲載したので、本文を参考にしば…

文法は、耳と口と脳を結びつける仲介者

スティーブン・ピンカー著「言語を生みだす本能」より引用。 人間の思考はさらに複雑で、しかも、人間の口は、単語を一度に一つずつしか発音できない。複雑な思考を順序正しい単度列の形で伝達するために、脳は見事に設計されたルールを駆使する。科学はいま…

7月7日付けで、環境省から7月4〜5日に行われた中国、韓国、モンゴル、そして日本が参加した非公式対話のポイントが記載されている。 テーマは、 2013年以降の気候変動枠組みのあり方に関して、開発・エネルギー安全保障、技術開発・移転、クリーン開発…

すべての言語に共通する句の構造

さて、いつもだとスティーブン・ピンカー著「言語を生みだす本能」から引用と書くところだが、この章は、どうもポイントを一部の引用で示すのが難しい。また、内容を十分理解していない可能性がある。いくつかの部分を引用しながら進めていくことにする。 最…

エネルギーの扱い方

海洋温度差発電の発明者である元佐賀大学学長の上原春男氏の書いた「抜く技術」からの引用。豊臣から徳川への移行期に佐賀鍋島氏に仕えた成富兵庫が考え出した水害防止と水利を兼ねた導水技術「石井樋(いしいび)」というのがある。これは、水害に対して逆…

普遍的な心的言語の可能性

昨日の続き。スティーブン・ピンカー著「言語を生みだす本能」からの引用。 人間は、英語や中国語やアパッチ語で考えているのではない。思考の言語で考えている。思考の言語は、これらすべての言語に多少似ているかもしれない。概念に対応するシンボルがあり…

心的イメージで考える

スティーブン・ピンカー著「言語を生みだす本能」からの引用。心的イメージで考えていることを表したアルバート・アインシュタインの言葉。アインシュタインは、光の束にまたがって時計を振り返ったり、急降下するエレベーターのなかに立ってコインを落とし…

魚の性転換

桑村哲生著「性転換する魚たち」(岩波新書)からの引用。どうしても本が見つからず、図書館で借りて内容を確認した。魚の性転換には3タイプが存在するらしい。一つめは雌性先熟のみのタイプ(カザリキュウセンなど?)、二つめは雄性先熟のみのタイプ(ク…