2006-06-01から1ヶ月間の記事一覧

読売新聞 編集委員 小出重幸氏へのインタービュー

今月のPVC newsの「視点・有識者に聞く」で読売新聞の編集委員である小出さんへのインタビューが掲載されている。メディア側にいらっしゃる方の中では環境問題に対してバランス感覚を持っている方だと思うので、インタビューで話されているいくつかを…

昨日の「ためしてガッテン」

昨日、NHKの「ためしてガッテン」で「環境ホルモン」が取り上げられた。「環境ホルモン」という造語をつくり、不安をあおった張本人であるNHKが、10年経ってどういう番組を放映するのか注目して見たが、やっぱりNHKだった。環境ホルモン学会の先生…

予防的な取組方法(Precautionary Approach)と予防原則(Precuationary Principle)

五月兎の赤目雑感に、Precautionary Principle とPrecautionary Approachの違いが書かれている。ちょっと古い資料になるが、約2年半前の化学物質と環境円卓会議(第8回)議事録で、この問題が討議されている。ゲストとして、参加された千葉市環境保全部長(…

生命進化や脳のしくみに興味を持っている理由

shokou5さんからトラックバックを頂いた。脳科学専攻の大学院生らしく、自分のようなただのおじさんよりも詳しく言語進化のしくみを調べておられる。これから、言語獲得のしくみを調べていこうと思っている所で、自分よりも詳しく知っている方からのトラック…

生命進化と脳のしくみから見えてくるものは?

「生命進化8つの謎」や「脳のなかの幽霊」などを読んでいると、自分自身が大きな勘違いをしていることに多々気づく。言語の習得は、遺伝であるらしいし、多くの自分の行動は、自分の意志とは別のところで制御されているらしい。 言語の習得が遺伝であるとい…

マーティン・ヘルマンの言葉

サイモン・シン著「暗号解読」より。 ラルフもわれわれ同様、愚か者になる覚悟はできていました。オリジナルな研究をやるということは、愚か者になることなのです。諦めずにやり続けるのは愚か者だけですからね。第一のアイディアが湧いて大喜びするが、その…

また、未読だが興味がある本

ここのところ、サイモン・シンにはまっている。数学とか暗号解読など、一般の我々には取っつきにくいテーマを扱っていながら、物語に必要な膨大の知識を解りやすく、しかも簡潔に伝えてくれるので、非常に読みやすい。また、物語が歴史に沿って書かれている…

言語の起源

「生命進化8つの謎」からの引用。 われわれの生活は社会的な分業と、こまごました社会的な契約にかかっていて、こうしたものは言語なしには存在しえない。類人猿やイルカには、【文字ではなく】口で話す形にしても、仕事の契約などは理解できないだろう。 …

希少金属の代用品研究へ、供給の安定化狙う

18日の読売新聞の記事。 希少金属の代用品研究へ、供給の安定化狙う 文部科学省は来年度から、インジウムやプラチナなどハイテク産業に不可欠な希少金属の代替材料研究に乗り出すことを決めた。 これらの金属は輸入頼みで安定供給が保証されないことから、…

クリプトグラフィー

サイモン・シン著「暗号解読」より 古今さまざまなステガノグラフィーが利用されてきたのは、この方法が多少とも安全性を保証してくれたからだった。しかし、ステガノグラフィーには根本的な欠陥がある。もしも伝令が取り調べを受けてメッセージが見つかれば…

有機窒素過多解消を目指して欲しい

家畜肥料に関する二つのニュース。一つめは、中央農業総合研究センターが開発した稲を発行させた肥料の話。そして、もう一つは、トヨタが開発して肥料作成期間を短縮できる技術。 牛肉:発酵の稲飼料に抗酸化作用、「赤」長持ち−−茨城・つくばの研究センター…

出産扱わない「産婦人科」、病院・診療所の35%

6月14日の読売新聞の記事。 出産扱わない「産婦人科」、病院・診療所の35% 産科や産婦人科の看板を掲げている医療機関の中で、妊婦健診などを行うだけで実際には出産を扱っていない病院や診療所が3分の1以上に上るという実態が14日、日本産科婦人…

ステガノグラフィー

サイモン・シン著「暗号解読」より引用。 メッセージの存在を隠すタイプの秘密通信のことを「ステガノグラフィー」という。この言葉は、ギリシャ語で「被う」を意味する「ステガノス」と、「書く」を意味する「グランペイン」に由来する。ヘロドトス依頼二千…

進化の過程では男が先か女が先か?

引き続き、「生命進化8つの謎」からの引用。 動物や植物では、運動性の配偶子と、大きな生体へと発生をとげていくのに必要な養分を蓄えている配偶子の間の分業がある。このような分業が引き合う条件があることは、数学モデルで示すことができる。生体に育っ…

遺伝子プール

「生命進化の8つの謎」7章性の起源からの引用 動物や植物、そして一般に真核細胞での性の過程の本質は、両性の性細胞である「配偶子」の融合によって「接合子」という一個の細胞が生じ、そこから出発して新しい個体ができてくることである。配偶子は標準的…

細胞へのエネルギー供給方法

「生命進化8つの謎」から。 細胞は化学エンジンなのであり、エンジンにはエネルギー供給が必要なのだ。 こんにちの細胞は、次の三つの方法のどれかでエネルギーを得ている。 光合成 原核生物である藍色細菌(青緑細菌、藍藻)や、真核生物である藻類および…

「フェルマーの最終定理」訳者あとがきから

ようやく、フェルマーの最終定理を読み終えた。訳者の青木薫さんが、あとがきで、こう述べられている。 本書の書き方で私が好感をもったのは、日本人研究者と女性研究者の取扱いである。物理学の世界でもそうなのだが、地理的に離れているせいもあってか、西…

谷中しょうが

生ビールがうまくなる初夏に下町の飲み屋へ行くと、「初物・谷中しょうが」と書いた品書きを目にします。「谷中で採れるわけないよね。」と冗談で言った覚えがあります。ところが、当たらずとも遠からずで、谷中の隣、日暮里駅近辺で栽培されていたそうです…

夏 祭 り

墓だけでなく、谷中というところは、寺と神社が多い。どこかに古い東京が残っているせいか、お祭りというと、張り切る土地柄のようだ。 夏祭りともなると、朝のうちから、どこかで稽古をしているのか、気の早い祭りばやしが風に乗って流れてくる。 (略) 「…

「寺内貫太郎一家」の舞台、谷中

「寺内石材店」通称「石貫」の主人寺内貫太郎とその家族、そして使用人が繰り広げる物語、「寺内貫太郎一家」は、谷中を舞台として描かれました。作者の向田邦子さんは、身長百八十センチ、体重百一キロの巨体、石みたいに頑固で一本気な癇癪もちの主人公、…

 江戸・明治・大正・昭和が今も同居する町  谷中

今回は、以前会社の顧客向け情報誌に連載した東京下谷〜浅草界隈の紹介の中で、自分として気に入っていたものを掲載します。ハッキリ言ってさぼりです。 上野から山の手線の内回りに乗ると、進行方向右(東)側は平地ですが、左(西)側には高台が見えます。…

「奪われし未来」と「沈黙の春」に対する批判

松永和紀のアグリ話に、アメリカやヨーロッパで「奪われし未来」や「沈黙の春」に関して、批判がおこなわれていることが、載っている。全文はここをクリック。 内分泌攪乱化学物質(環境ホルモン)の危険性をいち早く訴えたと世間では評価が高い「奪われし未…

映画「ダ・ヴィンチ・コード」にまつわる動き

映画「ダ・ヴィンチ・コード」に関して、いくつかの動きがある。まず、中国での対応、『「ダ・ヴィンチ・コード」、中国で一斉に上映中止』。 「ダ・ヴィンチ・コード」、中国で一斉に上映中止 【北京=末続哲也】中国国内の映画館は9日、キリストの描写な…

谷山−志村予想

サイモン・シン著「フェルマーの最終定理」を読んでいると、谷山豊と志村五郎という日本人の名前が出てくる。彼らが行った予想がフェルマーの最終定理を証明するのに大きく貢献したと記述されいるのである。ウィキペディアによると、谷山−志村予想とは、次の…

数学的証明と科学的証明

サイモン・シン著「フェルマーの最終定理」から。 典型的な数学的証明は、一連の公理から出発する。公理とは、真であると仮定された命題、あるいは真であることが自明な命題のことである。そこから一歩一歩論理的な議論を積み重ねていって結論にたどり着く。…

川の長さと水源から河口までの直線距離の比はπ?

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)作者: サイモンシン,Simon Singh,青木薫出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/05メディア: 文庫購入: 99人 クリック: 1,662回この商品を含むブログ (569件) を見る 今読んでいるサイモン・シン著「フェルマーの最終定理」(…

経済産業省のエネルギー政策5目標に対する考え方

経済産業省が出したエネルギー政策5目標の解釈について、安井先生の今月の環境と読売新聞の社説に批評が載っている。 読売新聞の社説では、今回の戦略のポイントは、安全保障だと述べている。今まであげていた自由化による価格の引き下げをはずし、安全保障…

遺伝する新しい変異

生命進化8つの謎作者: ジョン・メイナードスミス,エオルシュサトマーリ,John Maynard Smith,E¨ors Szathm´ary,長野敬出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 2001/11メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 21回この商品を含むブログ (11件) を見る ジョン・メイ…

第7回口頭弁論

今回も、傍聴できなかったが、被告が提出した準備書面(3)と意見書が環境ホルモン訴訟事件:中西応援団のホームページで公開されている。 被告が提出した準備書面によると、原告は、訴状請求原因第2の2項(2)(=5ページ)において、問題の事実摘示と…

農薬の残留基準の見方

斎藤くんの残留農薬分析にポジティブ制度施工によって、食糧加工品の残留基準をどう見るかが書かれている。その中で、下記の部分(強調部分)を読んで、なるほどと思った。 加工食品の検査結果の判断は具体的にはどういうことかというと、10%リンゴ果汁を検…