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越冬モード

血圧も平均して二十ミリメートル(水銀柱)ほど低くなった。便通も悪くなった。毎日一回という人は少なく、三日に一回、中には四、五日に一回という人もあった。体のすべてが”冬ごもり”をしている中で、神経だけがピリピリしていた。これほどまでに、太陽はわれわれの体に影響していたのか。
北村泰一著「南極越冬隊タロジロの真実」からの引用

太陽が昇らない南極の冬を経験する中、体に起こった変化の記録。まず、神経がいらだつらしい。しかし、これは、限られた場所、限られた人数で過ごしていることとも関係があるかもしれない。もちろん、太陽光をあびないことで体内時計が狂っているのかもしれない。

便通にも変化があったという。血圧も下がっていることから、まさしく越冬モードに入っているのかもしれない。昔、人間も冬眠していた時期があったのだろうか?

植物は、植物にとって苦手な季節を種(たね)として生き延びる。そのまま生えているとやられてしまうのを防ぐためだ。動植物の重要な目的に、種の保存がある。厳しい自然条件をクリアして種を次の世代に受け継いでいく。南極などの極限状態では、通常の生活とは違う適応が自然に求められ、体がそれに対応していくのかもしれない。不思議だ。