<span style="font-weight:bold;">ISO14001とは</span>

 改訂2版「eco検定テキスト」(東京商工会議所編著)からの引用。

(1)ISO14001の基本的なしくみ
 ISO14001の基本的なしくみは、計画(Plan)、実施および運用(Do)、点検(Check)、改善(Act)に分かれ、「PDCAサイクル(デミングサイクルともいう)」に沿った形となっています。
 ISO14001の中では、自ら環境改善のための計画を立て、実施し、達成を点検することにより、環境負荷への改善を図っていくことが求められています。
(2)ISO14001の特長
 ISO14001には、次の特長があります。

a.どんな組織でも導入が可能
 独立の機能と管理体制が整っていれば、あらゆる種類・規模の組織に導入することが可能です。現在、ISO14001認証取得組織は、一般の企業から、自治体、学校まで広がっています。
b.システムをつくることの要求であり、特定の結果を要求するものではない
 ISO14001は環境負荷を低減するためのシステムのつくり方を定めたものであり、具体的な環境負荷の低減結果を求めたものではありません。
c.改善の対象、レベルも自主的に決める
 ISO14001では、組織として何かを改善対象にし、どのレベルまで改善するかは、すべて自主的に決めます。
d.活動、製品サービスが対象
 対象組織が行っている活動、その結果生み出される製品・サービスにおいて環境に影響を与える原因となるものが改善の対象となります。
e.継続的改善が求められている
 環境負荷の低減結果を直接的には要求されていませんが、システムを継続的に改善することは要求されています。改善の効果が出ていないのは、改善するためのシステムが十分に機能していないからと考えることもできます。
f.認証の対象となっている
 ISO14001に適合しているかどうかの確認は、自分で判定する自己宣言と第三者である認証機関に確認してもらう方法があります。認証のしくみは、通常、各国に一つある認定機関が認証機関を認定し、認証機関がISO14001の認証を希望する組織の審査を行います。

 基本的なしくみは、図表3−17を参考にして覚えておきましょう。PDCAサイクルの意味も理解しておきましょう。実施および運用がDoで、改善がActです。
 PDCAサイクルを繰り返しながら継続して改善を進めていくことになります。
 特長に関しても、よく理解しておきましょう。どんな組織でも導入可能で、システムを作ることが要求であること、そして改善の対象、レベルは自主的に決めること、活動、製品サービスが対象となること、継続的改善が求められることを覚えておきましょう。認証には、自己宣言と第三者による認証があることも覚えておきましょう。

目次へ