<span style="font-weight:bold;">化学物質のリスク評価</span>

 改訂2版「eco検定テキスト」(東京商工会議所編著)からの引用。

 化学物質を単純に「有害な化学物質」と「無害な化学物質」に区別することはできません。化学物質のそのものの有害性だけではなく、それだけの量を摂取したかなど、化学物質にさらされる(暴露)量との両方の要素によって決まります。そのため、有害性の小さい化学物質でもたくさん暴露すれば、悪い影響が起こる可能性があり、逆に有害性の大きい化学物質でも暴露される機会がなければ、悪い影響を心配する必要はないのです。
 このように、ある化学物質がどのような性質をもち、どの程度の量になれば有害性が出るのかを明確にし、実際その化学物質にどれだけさらされているのか(暴露量)と比較することで、その程度危険なのかを確かめることを化学物質の「リスク評価」といいます。

 化学物質のリスク評価は、有害性と暴露性を考慮して確率で表されるのが一般的です。人への影響などは、直接人を使ってその危険性を調べるといったことが出来ませんので、動物実験など他の生物で評価を行った結果に安全係数をかけたものが使用されています。

目次へ