<span style="font-weight:bold;">化学物質の生態系への影響</span>

 改訂2版「eco検定テキスト」(東京商工会議所編著)からの引用。

 環境中に排出された化学物質は、わたしたちが気づかないうちに広い範囲にわたって生態系に影響を与えている可能性があります。
 過去においては、使用方法や管理方法が不十分なことに起因する事故や公害問題が発生した苦い経験があります。現在では、生態系への影響が懸念されると指摘されていますが、それらの化学物質も使用する側にとってはたいへん有益な物質でした。たとえば、殺虫剤や農薬です。農業での雑草と病害虫との戦いを解決したのが、殺虫剤や農薬でした。しかし、これを乱用すると、生態系に深刻な影響をもたらします。
 レイチェル・カーソルは1962年に「沈黙の春」を出版して、化学物質の環境汚染について警告を出しました。この本は、今日の環境保護運動の原点となる書といわれています。

 どんなものでも、度をこすと毒になります。要は使い方、管理の仕方の問題です。殺虫剤や農薬も適正に使用されれば、我々に利便性を与えてくれる物質です。

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