<span style="font-weight:bold;">生物多様性保全の取り組み 生物多様性条約</span>

 改訂2版「eco検定テキスト」(東京商工会議所編著)からの引用。

 人間活動の拡大によって、多くの野生生物が絶滅の危機にさらされています。近年、野生生物の種の絶滅は、年間4万種にも及んでいるとの推測もあります。この大量絶滅が人類生存の基盤である生態系を衰弱させ、生態系サービスの劣化を通じてわたしたちの暮らしや活動に大きな悪影響を及ぼすことが懸念されています。そこで、1992年、ブラジル・リオデジャネイロで開催された地球サミットにおいて、野生生物の保全に取り組んでいくため、「生物多様性条約」が調印されました。
 条約は、(1)地球上の多様な生物とその生息環境の保全、(2)生物資源の持続可能な利用、(3)遺伝資源の利用から生じる利益の公正かつ衡平な配分を目的として、先進国による途上国の取り組みへの支援、情報交換や調査研究への各国間の協力、また各加盟国による生物多様性の保全のための「国家戦略」の策定、実行などを定めています。
 条約には、2008年10月現在、日本を含む191の国・地域が加盟し、概ね2年に1回、条約の実施に関する協議や意志決定を行うための締約国会議(COP)が開催されることになっています。
 2010年の第10回締約国会議(COP10)は名古屋市での開催が決まり、2002年のハーグCOP6で採択された「生物多様性の損失速度を2010年までに顕著に減少させる(2010年目標)」に代わる新たな条約戦略計画の策定、遺伝資源の取得と利用に係わる新たな国際的枠組みづくりなどの検討が行われることになっています。p.75

 1992年に開催されたブラジル・リオデジャネイロでの地球サミットは、この公式テキストでも何度も顔を出します。年号と場所と名前は覚えるようにしてください。詳細は、後述します。
 さて、最後の方に今年名古屋でこの秋、第10回締約国会議(COP10)が行われることが記載されています。締約国とは、生物多様性条約に加盟している国々で行う会議です。
 生物種の多様性に関する国際会議が日本で開催される年のため、この生物種の多様性は、出題される可能性が非常に高いです。
 他の重要な項目とあわせて、何度も、テキストを読みなおしましょう。

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