<span style="font-weight:bold;">外来種の進入</span>

 改訂2版「eco検定テキスト」(東京商工会議所編著)からの引用。

 外来種の進入も、従来の野生生物に大きな影響を与えています。天敵がいない、在来生物が身を守る方策を知らない、大型で競争に強いといった外来種の進入で、それまでの食物連鎖のバランスが大きく損なわれています。国内では、沖縄のマングースによるヤンバルクイナの捕食、ブラックバスによる在来魚の減少など、在来生物の生息、生態系の保全に深刻な影響が生じています。
 外来種のもう1つの問題は、在来種との交雑による遺伝子の攪乱です。カブトムシやクワガタなど多くの昆虫でもこの問題が生じており、長い時間をかけて形成されてきた遺伝子が失われる危険があります。
 外来種問題は、これまで貿易や国際交流の活発化で人や物に付着した進入が原因となってきましたが、最近ではペット生物の安易な管理、放置が問題を拡大させています。
p.74

 こちらは、どちらかというと国内の生物種の多様性に係わってきます。もともと、島国の日本で大敵のいなかった種が残っていたところに、大陸などのタフな環境で進化してきた外来種が人間活動の広がりにともなって移動し、その日本の生態系を乱しています。これも、人間や物の移動にともなって発生しています。

目次へ