<span style="font-weight:bold;">生態系ピラミッド−食物連鎖の構造</span>

 改訂2版「eco検定テキスト」(東京商工会議所編著)からの引用。

 食物連鎖の中では、食べられる側は食べる側より数多く生息しています。餌を食べつくせば食べる側も飢え死にすることになりますが、ここでも微妙なバランスが働いています。植物連鎖の生物量を図にすると、生産者である植物を基盤に、一次消費者、二次消費者と続く三角形が図表2ー12のようにつくられます。これは「生態系ピラミッド」と呼ばれ、ピラミッド内の段数が多いほど豊かな生態系です。
 ピラミッドの頂点に立つ動物は上位種といわれ、我が国の豊かな森林生態系ではイヌワシクマタカがこれに当たります。猛禽の保護がよく話題になりますが、単に生息数が少ないというだけでなく、本当にこれらの鳥が生息できる森や生態系をどう保全するかが問われているのです。p.35

 この「生態系ピラミッド」は、何回も出題されているので覚えておきましょう。そして、この図はあくもあでも我が国の森林生態系という限られた系での話です。地球全体で考えれば、人が上位種であることは疑う余地がありません。ところが、その人の数がものすごい勢いで増加しているのです。少なくともイヌワシクマタカの数ではありません。すでに、生態系のバランスが崩れていることを認めざる終えない状況です。

目次へ