マリリンの災難ーモンティ・ホール問題

 レナード。ムロディナウ著「たまたま―日常に潜む「偶然」を科学する」からの引用。

 テレビのゲーム番組で、競技者が三つのドアの選択権を与えられるとします。一つのドアの後ろには車が、残りのドアの後ろにはヤギがいます。競技者が一つのドアを選択したあと、すべてのドアの後ろに何があるかを知っている司会者が、選ばれなかった二つのドアのうちの一つを開けます。そして競技者にこう言います。「開いていないもう一つのドアに選択を変えますか?」選択を変更することは競技者にとって得策でしょうか?

 かつて、アメリカで、日曜ニュース雑誌「パレード」の「マリリンに聞け」というQ&A形式の人気コラムがあったらしい。そのコラムで上記の質問が読者から寄せられた。コラムに登場するマリリンとは、マリリン・ヴォス・サヴァントと言う方で、世界最高のIQの持ち主として、何年もギネスブックに載っていた人物だそうだ。
 彼女は、この質問に対して、「選択しを変えた法がよい」と答えたそうだ。すると、彼女の元に、彼女の推定で一万通もの苦情の手紙が届いたそうだ。手紙の中身は、「選択を変えても変えなくても五分五分の結果になる」と言うものだったらしい。さて、あなたはどっちだと思っただろうか?もし、一万通の読者と同じ意見だとすると、僕と同じ、確率に弱い人間の仲間かもしれない。