友愛数

 今、友達に借りた小川洋子著「博士の愛した数式 (新潮文庫)」を読んでいる。交通事故で、80分しか記憶がもたない初老の数学博士と家政婦、そしてその家政婦の息子と物語。
 まだ、読み始めたばかりなので、詳細は説明できないが、いままで読んだところまでに友愛数というものが登場する。友愛数とは、「ふたつの自然数のうち、一方のすべての約数(その数自身を除く)の和が他方の数自体と等しくなる数」となる。
 小説の中に登場するこの友愛数は、220と284。家政婦であるわたしの誕生日2月20日(つまり220)と博士が大学時代、超越数論に関する論文で学長賞としてもらった時計のナンバー294という設定で登場する。
 220の約数は、「1,2,4,5,10,22,44,55,110」。そして、これを全て足し算すると284となる。
 また、284の約数は、「1,2,4,71,142」であり、再びこれを全て足すと220になる。
 ちなみに28の約数を全て足すと同じ28になる。これを完全数というらしい。友愛数は、無数ある自然数の中でもめずらしい存在で、220と284の次は、1184と1210と四桁の数字までない。