孫請け企業の内情

 朝日新聞のニュースサイトで、あるあるを引き受けていた孫請け企業の内情が書かれている。最初から結果ありきで親会社から指示がでて、ぎりぎりの納期でそれをこなさなければならなかったのが内情のようだ。
 そもそも「納豆にダイエット効果がある!」といった最初の情報元は、どこから持ってきたのだろうか。情報源がどこにあったのかがわからない。もし、それが思いこみ情報で、元の情報を誇大解釈している場合、いくら再現実験をして、欲しい結果を出せと言われてもできるはずがない。
 科学論文などを参考にする場合、最初は必ず疑ってみる、というのが科学での常識だと思う。しかし、論文を鵜呑みにして、再現実験もおこなわず、その論文を応用して新たな実験を行っても、論文が正しくなければ、良い結果は得られない。
 ここの基本が、子会社に無かったのではないだろうか。おそらく、子会社が親会社に番組のテーマを提案して、親会社が了承することで番組製作がスタートするのだろう。そして、子会社が孫請け会社に政策を丸投げする。孫請け会社は厳しい納期で番組を作り上げなければならない。ねつ造がおこってもしょうがない実情がそこにはあるらしい。
 ここ数日の新聞記事では、納豆以外にもねつ造があったという記事が2〜3件出てきている。こうしたねつ造は日常茶飯事で行われていたように思えてくる。
 ところで、こうした番組のスポンサーに対する世の中の評価はどうなのであろう。テレビ会社も問題であるが、有識者の間では、問題視されていた番組を続けさせてきたのはスポンサーだ。ねつ造があったからスポンサーを降りるというだけで本当に良いのだろうか。
 この番組のスポンサーは、朝の奥様情報番組のスポンサーでもある。怪しげな健康情報を平気でエンターテイメントと称して行っている番組に多大な費用をかけている。こうした企業をまともといえるだろうか。スポンサーをしている企業の責任も追及されるべきではないだろうか。