三大栄養素の基本

 11月の成人検診でメタボリックシンドロームだと言われた。体重は去年よりも1キロ減っているのだが、血圧が少し高くなっているのと、原因がわからないが中性脂肪の数値が80ほど上昇していた。そんななか、本屋で本を物色していると、岩波新書の「人はなぜ太るのか―肥満を科学する (岩波新書)」(岡田正彦著)を見つけ、早速購入。現在、中頃まで読んだ状態だ。健康上記憶に留めておきたい部分を何回かにわけて引用していく。
 今日は、三大栄養素の基本。

  1. タンパク質のもとは20種類のアミノ酸である。不要なアミノ酸は体外に排出されるため肥満の原因とならない。
  2. 炭水化物のもとは当分である。余剰の当分は脂肪酸に変化し体内に蓄積されるため肥満の原因となる。
  3. 脂肪のもとは脂肪酸である。余剰の脂肪酸は中性脂肪として蓄積されるため肥満の原因となる。

栄養素をエネルギー源としてとらえる場合、ブドウ糖は短期的(数分から数時間)、グリコーゲンは中期的(24時間以内)、中性脂肪は長期的(数週間)な保存様式と考えるとわかりやすい。

 肥満の原因となるのは、やはり炭水化物と脂肪ということになる。炭水化物はブドウ糖に、脂肪は脂肪酸に分解されて吸収される。いずれもエネルギーとして使用されるのだが、炭水化物の場合、エネルギーとして使用してあまったものが、合成酵素によって鎖状につながれ、肝臓や筋肉に貯蔵される。この鎖状の物質がグリコーゲンと呼ばれる。グリコーゲンは動物体内に蓄積されているエネルギー源で、植物でこれに相当するのはスターチ(でんぷん)となる。
 脂肪の役割は、ふたつあって、一つはタンパク質とともにあらゆる細胞やホルモンなどの原材料になる。もう一つは、エネルギー源である。

 食品中に含まれる脂肪は、小腸や大腸で吸収され、脂肪酸へと分解される。その後、血液中を流れ肝臓へ運ばれていくが、この状態の脂肪酸は中性脂肪とも呼ばれる。
 中性脂肪は水に溶けないため、そのままでは血液になじまない。そのため特殊な膜につつまれた状態で血液中に放出される。

 この特殊な膜をつくるのが、界面活性剤で、界面活性剤でつつまれた脂肪の粒子をリポたんぱくというらしい。

 中性脂肪は肝臓に取り込まれ、いったんバラバラに分解されたあと、必要に応じて再合成される。中性脂肪について覚えておきたいのは、食事から摂取されるものと、肝臓で合成されるものの二種類があるという点だ。

 中性脂肪には、いっさい水分が含まれていないらしい。1グラムの炭水化物の三分の二は水分なのに比べると、中性脂肪はエネルギー源としての密度が三倍も濃いことになるらしい。

 つまり脂肪は長期的に安定で、カロリーが高く、多目的に利用されるため、保存用エネルギー源としては最高なのである。その中性脂肪をいつまでも使わずに、ため込んだ状態が、すなわち肥満ということになる。

 う〜ん、やはり脂肪の蓄積が問題なのだ。脂っこいものを控えなくては・・・。しかし、難しい。