内分泌かく乱物質と内分泌かく乱作用

 環境ホルモン濫訴事件:中西応援団掲示板で、「環境ホルモン学会は、学会なのか?」が話題になっていた。環境省が行ったSPEED’98において、通称環境ホルモン学会(日本内分泌かく乱化学物質学会)が果たした役割は大きかったと思う。環境省が作成した内分泌かく乱作用が疑われた化学物質リストに関して、一部に内分泌かく乱作用が認められるものの、ヒトへの影響は無かったと判断できる研究成果を出してくれたのだから。5年をかけて、研究を行ってきた地道な研究は評価に値すると思う。
 学会の通称を環境ホルモン学会にするかどうかで、発足当時はもめたという話も聞いている。したがって、参加されている方々すべてが、研究者として値しない人たちだとは思わない。たぶん、上層部の一部分の人たちだけが、情報を操作し、わかった事実に目を背け、自分の研究を続けたいがために、NHKのためしてガッテンの環境ホルモンに参加したのだろうと思っている。
 いらぬお世話だが、個人的に今後内分泌かく乱化学物質学会が継続していくために、学会名は変更した方がよいように思う。環境省は、ExTEND2005で、化学物質の一部に内分泌かく乱作用を持つ物質があり、この作用を持つだけでその化学物質を特定できるほど重要な作用ではないと位置づけた。したがって、今後発展して研究を続けていくのであれば、内分泌かく乱化学物質という言葉は使用しない方がわかりやすくなると思う。
 環境省の考え方については:http://d.hatena.ne.jp/kkyamasita/20060326