99・9%は仮説 竹内薫著

99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方 (光文社新書)

99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方 (光文社新書)


 正直言ってネタ切れ状態です。購入して読んでいる本が面白いものだと、ブログネタになるのだけど、外れるとネタ切れを起こす。今回の「99・9%は仮説」(竹内薫著)も外れた感が強い。
 「白い仮説」と「黒い仮説」があって、この二つの仮説の間にグラデーションをもったグレーのゾーンがある。「白い仮説」は、科学的常識とされるもので、「黒い仮説」は、「白い仮説」の登場で蹴落とされたもの。
 この部分の考え方は、おもしろかったが、他はあまり目新しいものがなかった。本人が言っているようにカトリック信者なので、「インテリジェント・デザイン説」をどちらかというと白に近い仮説として受け入れているようだが、一般向けにこの程度の説明で、「インテリジェント・デザイン説」を説明するのはどうかと思った。
 最近ベストセラーになっている新書には、共通の部分があると思う。それは、読者よりも上の目線にたって、言い切り型で書かれたものが多いと言うこと。じっくり読ませて考えさせるというよりも、こうだから信じろ的なものが多い。「国家の品格」にしろ、養老氏の新書にしろ、本書にしろ、言い切り部分がどうしても読んでいて違和感を感じる。
 自分の意見をハッキリ言えなければ、新書など書けないのかも知れないけど、もう少し読者よりの文章の書き方があっても良いと思うのだが。