ファシリテーション

 やまたろうさんの農家のあとつぎの独り言ファシリテーションについてふれられている。

内容はといえば、「ファシリテーション」。
それって何なのよ?と聞かれると、まー一口で言うのは難しいのですが…
まず、日常の問題解決のパターンを論理的・科学的に詰めようとすると、概ね下記のようになります。
(プロの方から見たら違うかもしれませんが、その点は具体的にご指摘いただきたいです)
1)日常の問題を、「何とか解決しよう」という課題に設定
2)課題の原因を、階層別に漏れなく掘り下げ
3)掘り下げた課題から、「こうしよう」という目標設定
4)設定した目標を達成するための、具体的なアクションの掘り下げ
で、それぞれのプロセスを実施するときの進行役・司会役が「ファシリテーター」、進行の仕方を「ファシリテーション」というもの、と理解しています。
「そんなん、いつでもやってることじゃない」と言われそうですが、ファシリテーションのルールとして、ファシリテーターには下記の制約が与えられています。
1)批判の禁止
2)自分の考えの押しつけの禁止
3)方針決定は全会一致を原則
つまり、自分でああせいこうせいといった、いわゆる「トップダウン型のリーダーシップ」を発揮してはいけない、しかも多数決によって少数意見を排除してもいけない、という、なんとも厳しい条件であります。

 ファシリテーションという言葉は、初めて知ったのだが、以前からある程度の大きさの組織を運営するときに使用してきた方法と似ているような気がする。ある程度の組織とは、10名程度の組織。具体的には、会社の労働組合やマンション管理組合の執行部運営に活用してきた。
 多数決で物事を決めずに、委員全員の合意内容を確認し、実行していくというやり方である。マンション組合では、理事長をやらされていたのだが、自分の意見を述べるときは、他の委員と同じ立場に立って発言し、他の委員の方の意見や感想を聞く。
 課題に対して、全員の意見を盛り込み、呼称する。そして、その内容についてもう一度意見や感想を聞く。これを繰り返して、最後に合意を得るという方法だ。
 意見が対立したときは、どちらかに決めるのではなく、第三の方法も模索してもらう。そうしないと、自己主張の強い人の意見に偏ってしまう可能性がある。
 賢い集団の四つの要件で紹介した四つの要件(意見の多様性、独立性、分散性、集約性)を満たした運営方法になる。ただ、この方法はそれなりに時間がかかる。ファシリテーションというのは、ビジネスに対する問題解決技法だろうから効率性が必ず求められていると思う。そういう意味では、同じ物ではないような気もする。