地球温暖化について

市民のための環境学ガイド「環境問題のウソのウソ」から
本ホームページのテーマは、別の所にありますが、地球温暖化について簡単なまとめとして、使用させていただきました。
地球の温度変化を見る場合、

太陽や火山の噴火が原因で揺らいでいるから、やはり100年間程度を見ないと傾向が分からないのだ。

地球温暖化を考えるとき、

地球の気温を測るという行為は確かに難しい。気温の上昇がどうこうという議論が温暖化の議論の中心ではない。自然の揺らぎによる変化に加えて、人為的な原因で温度変化が起きているかどうか、これが最大の問題。それには、温暖化のシミュレーションをやらないと、なんとも言えない。その結果は、人為的な温暖化ガスの増加を考慮しないと、自然要因だけではこのところの温度変化は説明できない。これが結論で、2001年版のIPCCレポートでも明らかにされている。

  • 地球温暖化の問題は、自然の揺らぎによる変化に加えて、人為的な原因で温度変化が起きているかどうか。
  • それを見るには温暖化のシミュレーションが必要で、その結果は、人為的な温暖化ガスの増加を考慮しないと、自然要因だけではこのところの温度変化は説明できない。

2004年11月に発表されたシミュレーションでは、

温暖化シミュレーションでは、以下のような多数の項目が考慮されています。
http://www.env.go.jp/earth/kiko-model/index.html
(1)太陽エネルギーの変動
(2)大規模火山噴火に伴い成層圏にまで到達したエアロゾルの変化
(3)温室効果気体(二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素、ハロカーボン)濃度の増加
(4)1970年代半ば以降の成層圏オゾン濃度の減少
(5)人間活動に伴う対流圏オゾン濃度の増加
(6)工業活動に伴う二酸化硫黄(硫酸エアロゾルの元物質)排出量の増加
(7)人間活動に伴う煤などの炭素性エアロゾル排出量の増加
(8)土地利用変化

  • (1)と(2)が自然起源、(3)〜(8)が人為起源。
  • 自然起源の要素だけを考慮したのでは、1970年以降の温度上昇が全く再現できない。
  • もしも人為起源を全く考慮しないで、太陽エネルギーの変動と大規模火山噴火の影響だけを考慮すると、1970年以降は、本来なら温度が下がっているはずだという計算結果になる。

まとめると、

  • 地球の温度変化は、100年程度の幅で観察しないと読めない。
  • 人為的な二酸化炭素排出だけが温暖化の要因ではない。
  • 自然起源の影響に人為的起源をプラスしないと1970年以降の温度上昇を説明できない。