豆乳は健康にいい?

 予防原則をインターネットで調べていたら、中西さんの古い雑感でおもしろいのがあったので紹介する。2003年4月1日の記事、NHKの報道で「豆乳がブームだ」と報道されたとある。 これに対して、大豆には植物エストロゲンが大量に含まれているので、男の子などに飲ませていいのという皮肉な内容。以下雑感214-2003.4.1からの引用。

一般的に言えば、年齢が進んだ女性に対しては、豆乳を飲むことはいいだろう。エストロゲンの補給なのだから。しかし、妊娠している女性、乳児、男の児童にはどうだろう?そのように考えないと、BPA(ビスフェノールA)で、あれだけ騒ぐ理由もないではないか?

 群馬大学の高橋久仁子さんは、著書食べ物の神話(ISBN:4062574187)(ブルーバックス)の中で、以下のように書かれている。

かつて動物性食品消費量の少なかった頃、大豆はそのアミノ酸組成が動物タンパク質なみに優れている点が評価され、「畑の肉」と呼べれてタンパク栄養の面から重用しされてきました。しかしながら動物性食品をふんだんに摂取できる今日、タンパク栄養以外の保健効果が盛んに論じられるようになりました。大豆・大豆製品を利用する良さが再確認されたことは結構なことですが、あくまでも食品として摂取することを重視したいと思います。

 その上で、一日の大豆摂取量として、50gを推奨している。それ以上とると他のタンパク栄養源からとるタンパク質と合わるとエネルギー量がオーバーすると書かれている。適正量をオーバーして摂取した場合、トレードオフが生じる可能性をわかりやすく説明している。
 環境ホルモンを問題にしている人たちの中に、まさかと思うが、豆乳を毎日男の子に勧めている人はいないよね。