<span style="font-weight:bold;">エコロジカル・フットプリント</span>

 改訂2版「eco検定テキスト」(東京商工会議所編著)からの引用。

 エコロジカル・フットプリントとは、人間活動が地球環境に与えている負荷を計る指標です。通常は、人間一人が持続可能な生活を維持するために必要となる食料生産などに使われる土地および水域の面積で表します。「人間活動が地球環境に負荷を与え、まるで人間が地球環境を踏みつけてた足跡」という比喩から、エコロジカル・フットプリント(フットプリント:足跡)といわれています。カナダのウィリアム・リースとマティス・ワケナゲルが1990年代初期に提唱し、リースが1992年に発表した論文に使われたのが最初です。
 世界自然保護基金(WWF)が発行する「生きている地球レポート」(2008年版)では、各国のエコロジカル・フットプリントが報告されていますが、下記の種類の土地(水域)面積を合算し、その面積を人口で割って算出されます。単位はgha/人(gha:グローバルヘクタール)で表されます。

  1. Carbon(二酸化炭素を吸収するために必要な面積)
  2. Cropland(耕作地・食料生産に必要な土地面積)
  3. Grazing land(牧草地、放畜用に必要な土地面積)
  4. Forest(森林・木材・紙原料に必要な土地面積)
  5. Fishing ground(海洋淡水域における食糧の採集に必要な面積)
  6. Built-up land(道路、建築物等に使われる土地面積)

 同レポートで報告されている2005年のデータを比較すると、世界平均2.7に対して、米国9.4、カナダ7.1、日本4.9、ドイツ4.2、中国2.1、インド0.9などとなっています。全般的に先進国ほど数値が大きく、途上国は数値が低くなっています。これは、先進国に暮らす人々ほど、生活を維持するためには広い土地・水域面積が必要であり、環境により大きな影響を及ぼしていることを表しているといえます。p.41

 この部分も、改訂後に掲載された内容です。人間が生活していく上で必要な食糧を確保するために使用される場所を人口で割ったもののようです。森林、田畑、放牧地、漁業領域などが含めれています。
 生物ポンプもそうだったのですが、このエコロジカル・フットプリントの由来も、日本人にはちょっと理解しにくいのでは、と思ってしまいます。欧米人の比喩は、ときどききつすぎる表現があると思うのは、私だけでしょうか?
 先進国ほど数値が高くなっていることを言葉とともに覚えておきましょう

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