BSE

BSE(牛海綿状脳症) 米国産牛肉の輸入再開条件などを審議してきた内閣府食品安全委員会のプリオン専門調査会の専門委員12人中、半数にあたる6人が3月末で辞任していたことがわかった。 辞任したのは、座長代理だった金子清俊・東京医大教授、山内一…

WHO刊行「BSEの脅威について理解する」⑥

4. BSE流行の起源から BSEの流行は英国で始まった。英国では1970年代から発生していたと思われる。BSEの際立った特徴はその大変長い潜伏期間にあり、期間は平均して4〜5年である。この間、動物は完全に健康に見える。最初のうちはこの感染した牛が健康を保っ…

WHO刊行「BSEの脅威について理解する」⑤

3. 悪名高く、謎の多い一連の病気から BSEは進行性の神経組織の変性を特徴とする牛の伝達性脳疾患である。この病原体は特殊であって、まだ十分に解明されていない。しかしこの病原体は、ヒツジやヤギのスクレイピーの病原体と類似している。スクレイピーにつ…

WHO刊行「BSEの脅威について理解する」④

2. 消費者保護のための問題提起から WHOからの問題定義② 特定危険部位は除去、処分されているか。 BSEの原因となる病原体は、動物の体内で均一に分布するわけではなく、特定の組織、特に脳、脊髄、中枢神経系に関連する部位に集中している。こういった特…

WHO刊行「BSEの脅威について理解する」③

2. 消費者保護のための問題提起から WHOからの問題定義① 牛の飼料として何が与えられているのか。 BSEが牛のと体の再利用と関係があるのは明らかである。牛の と体から回収したいわゆる「肉骨粉」を、餌として他の牛に与えることがBSEの原因である。反…

WHO刊行「BSEの脅威について理解する」②

2. 消費者保護のための問題提起から BSE「狂牛病」は、謎の多い新しい病気である。ウシにおける症例は1986年に英国で初めて報告された。1996年には、ウシに発生したBSEの流行と関連のあるもう一つの病気、変異型クロイツフェルトヤコブ病、変異型CJD(vCJD)…

WHO刊行「BSEの脅威について理解する」①

同書の「はじめに」の部分。 われわれの地球上での生活の変化が、微生物の世界の均衡を撹乱し続けてきた。微生物は急速に増殖し、頻繁に変異し、比較的容易に新しい環境や宿主に適応していく。彼らは、すばやく新しい機会を利用し、変化して、そして広がって…