2006-03-12から1日間の記事一覧

フードファディズムの温床

フードファディズムが生まれ、はびこる条件 これはよい、あれはだめ、と選ぶことが出来るだけの十分な食料が供給されている。 食料の生産や製造に対してある種の不安や不信が漂っている。 強い健康志向がある。 物事を論理的かつ多面的に考えることを面倒く…

サプリメントは免罪符?

「自分の食生活はこれでよいのだろうか」と、ある種の不安を抱える消費者の心に、サプリメント(栄養補助食品)は免罪符とされることがある。「食物繊維が不足している現代人」に対して「いろいろな食品からとるように食生活を見直そう」という提案よりも、…

「健康食品化」された食品成分の利用に異議あり

有用とされる成分を抽出・濃縮し、錠剤化した「健康食品」を摂取すればよい、という考え方には賛成できない。緑茶から抽出した「カテキン粒」、赤ワインから抽出した「ポリフェノール錠」、魚油から抽出した「EPA・DHA剤」、錠剤化された「大豆の有用…

距離を置きたい効能・効果主義

「栄養になる」ではない、何らかの「保健効果」を期待して食べることを、「効能・効果主義で食べる」と呼んでいる。食品を摂取する意義を、その食品が有するかもしれない狭い意味での「保健効果」に求めるのは、食品が有する価値を矮小化するように思えてな…

健康に影響する食生活、しかし・・・

食べものはあくまでも「食べもの」。「薬」でも「毒」でもない。「それを食べさえすれば健康が保証される」も「それを食べると病気になる」も、いずれも食べものが本来果たすべき役割以上の期待や懸念。 食と健康が深く関わることは事実であるが、特定の食べ…

体への影響を論ずるトリック

食品や食品成分が体によいだの悪いだのとして取り上げられるとき、どのような経路でそれを摂取するのか、まだどれだけの量を摂取してその影響が見られたのかが無視されることがよくある。無視できるほど、生体と外界からの物質との関係はそれほど単純ではな…

フードファディズムの種類

健康効果をうたう食品の爆発的な流行 それさえ食べれ(飲め)ば健康問題がすべて解消するかのように吹聴して、特定の食品などが大流行する現象。例)紅茶キノコ(1975年頃)、酢大豆(1988年頃)、野菜スープ(1994年頃)、ココア(1996年頃)、最近では、ヨ…

フードファディズムとは?

フードファディズム(Food faddism):食べ物が健康や病気に与える影響を誇大に評価したり信奉すること。食と健康を過大評価すること。神話:確かな根拠がないにもかかわらず、多くの人々に何となく信じられている事柄を比喩的にいう。

『「食べものの神話」の落とし穴』要約①

高橋久仁子著『「食べ物の神話」の落とし穴』(講談社ブルーバックス)から要約して記載しています。